眠りの悩みを原因から整えます
十分な睡眠が取れない状態が続くことが身体によくないことはよく知られています。
睡眠不足は疲労感や集中力の低下につながるだけでなく、生活習慣病のリスクを高めることも指摘されています。
不眠の原因は、ストレスや不安、生活リズムの乱れ、加齢などさまざまです。それに加え、夜間頻尿やアトピー性皮膚炎等によるかゆみ、横になると出る咳や鼻づまり、逆流性食道炎など、就寝時に症状が現れたり悪化したりする疾患が睡眠を妨げていることもあります。このように、不眠の背景にはさまざまな要因が存在します。
西洋薬の睡眠薬は、脳内の神経伝達物質や睡眠・覚醒を調節する仕組みに働きかけることで睡眠を促し、不眠症の改善を図ります。しかし、翌朝まで眠気が残る、ふらつく、注意力の低下などの副作用がみられることがあります。また、一部の薬では長期間の使用によって依存や耐性が問題となる場合もあります。
一方、漢方薬では不眠を単なる「睡眠の問題」としてではなく、体全体のバランスの乱れによって生じる「症状の一つ」と考えます。そのため、寝つきが悪い、途中で目が覚める、眠りが浅いといった症状だけでなく、体質や精神状態、他の身体症状も含めて総合的に判断します。そして、睡眠を妨げている原因を一つずつ整えながら、快適な睡眠が得られるよう適切な処方を選択していきます。
例えば、精神的な緊張やストレスが強い場合には心身の興奮を鎮める漢方薬を、疲労や体力の低下がみられる場合には身体を補う漢方薬を用います。また、更年期や自律神経の乱れに伴う不眠に対しても、症状や体質に応じて処方を選択します。
漢方薬は睡眠薬のように眠気を誘導することを主な目的とするものではなく、体質の改善や心身のバランスを整えることで自然な睡眠を促すことを目指しています。そのため、効果の現れ方には個人差があり、継続的な服用が必要となる場合もあります。しかし、体質改善を目的として長期的に取り組みやすいことも漢方治療の特徴の一つです。
また、不眠の改善には漢方薬だけでなく、規則正しい生活習慣や適度な運動、就寝前のスマートフォンの使用やカフェインの摂取を控えることも大切です。
睡眠に関するお悩みが続く方は、ぜひ一度ご相談ください。お話を伺いながら、あなたの体質や症状に合った漢方薬を一緒に考えていきます。